Life in California
ライフ in カリフォルニア/歴史・習慣
Life in California ライフ in カリフォルニア
2013年06月26日

プロポーズから結婚へ

6月は、あこがれのジューンブライド(a June Bride)の季節。

真夏前のちょうど良い季節なので、アメリカでは一番人気の結婚月だそうです。

ちょっと前に「どんなプロポーズがお好き?」と題して、アメリカ式プロポーズのお話をしたことがありますが、今の時代は、彼氏が凝ったアイディアを考え、少しでもフィアンセを感激させようと、涙ぐましい努力をするのです。

そんな中、我が家のご近所さんは、今まさに、娘さんのプロポーズから結婚式に向かって実体験中!

娘さんのプロポーズの場面を、こんな風に語ってくれました。


次女のDさんは、中学校で出会ったRくんと結婚することになったのですが、今年30歳になるふたりにとっては、出会いから実に16年の歳月が流れています。

サンフランシスコ・ベイエリアで育ったふたりは、大学は互いに離れたところに通いましたが、地元に戻って仕事に就いたことをきっかけに、また、おつきあいが始まったのでした。

今は、ふたりで旅行するのが趣味なのですが、ある日、友人カップル(彼らも来年一月に結婚)と4人でシアトルに行くことになりました。野球のシアトル・マリナーズで有名な、西海岸ワシントン州の観光都市です。(Photo by Kenmore Air, from Seattle City Website)

風光明媚な海沿いの街で、4人は船に乗ったり、港を散策したりと楽しく過ごしましたが、夕刻になって、彼が「海を見下ろす公園に行こう」と彼女を誘うのです。

辺りが暗くなってきて、街に明かりがともる頃、彼はジャケットの内ポケットに隠していた一輪の真っ赤なバラを取り出し、地面に片ひざをつくのです。

そして、バラの花を差し出し、まっすぐに彼女の目を見つめて「Will you marry me? (結婚してくれませんか)」のひとことを。

彼女は感激で声がかすれながらも、もちろん「イエス」と答えます。

良いお返事をもらった彼は、今度は大きなダイヤモンドの指輪を取り出し、小刻みにふるえる彼女の左の薬指にはめてあげたのでした。


と、ご近所さんのお話と(結婚専門サイトに掲載された)写真を総合すると、こんな感じのプロポーズだったようですが、やっぱり、なんと言っても「ぜんぜん期待していなかった展開」というのが相手を喜ばせるミソでしょうか。

そう、Dさんは、自分がプロポーズされるなんて想像もしていなかったそうですよ。

それから、一輪のバラを差し出し「Will you marry me?」とお伺いをたてるのは、あるテレビ番組の有名な演出を真似ているのですね。

以前、英語のお話でもご紹介したことがありますが、ABCテレビの『The Bachelor(ザ・バチャラー、独身男性)』という人気番組です。(Photo from ABC’s “The Bachelor Season 17”)

まさに絵に描いたようなステキな独身男性が、全米から選び抜かれた25人の才媛からひとりを選ぶ、というシリーズもので、彼が最後に結婚相手となるべき人に差し出すのが、真っ赤な一輪のバラ。

毎週、気に入った相手を選んでいくプロセスでは、彼が女性たちにバラを手渡す演出になっているのですが、最終回で手渡す一輪の真っ赤なバラは、「結婚を誓う相手」という特別な意味が込められているのです。

この一輪のバラは、番組では「the final rose(最後のバラ)」と呼ばれていて、今となっては、上に出てきたDさんとRくんのケースのように、世間でも普通に使われている演出なのですね。


というわけで、プロポーズが首尾よく運んだら、今度は結婚。

ところが、ご近所さんにとっては、これが大変だそうです。なぜなら、ふたりとも北カリフォルニアで育ったわりに、結婚式は南カリフォルニアのサンディエゴ(San Diego)で開かれるそうなので。

サンディエゴは、もうほとんどメキシコ! という南の街です(地図では A地点がサンノゼで、B地点がサンディエゴ)

なんでも、Rくんの両親が今はサンディエゴに住んでいらっしゃるそうで、結婚式はあちらで開かれるとか。花嫁の母親であるご近所さんは、結婚式をプランするために、事あるごとに500マイル(約800キロ)も南のサンディエゴまで通わなければならないのです!

普通、シリコンバレーの方々は、一時間ほど南のモントレー(Monterey)やカーメル(Carmel)、または北に小一時間のハーフムーンベイ(Half Moon Bay)で結婚式を挙げるのが人気のようです。出席者のみなさんも、運転して来られますからね。(写真は、カーメルの有名なゴルフ場・ペブルビーチにしつらえられた結婚式会場)

けれども、海沿いのロマンティックな場所で、しかも新郎の両親の近くということで、サンディエゴになってしまったとか・・・。

おもしろいことに、アメリカでは伝統的に花嫁さんの両親が結婚式を負担することになっているので、ご近所さんがお金を出してあげるつもりでいるようです(太っ腹!)。が、それにサンディエゴに通う労力と費用が乗っかって、それは、それは大変なことでしょう!


もちろん、ウェディングプランナー(a wedding planner)を雇っているので、結婚式の細かいコーディネーションはやってもらえます。

でも、いろんなハリウッド映画でも知られているように、アメリカでも、結婚式って大変なんですよねぇ。

まず問題になってくるのが、どちらの家の宗教に従うのか、ということでしょうか。だいたい、カトリックの家は、ミサによるフォーマルな結婚式(a wedding Mass)を望むのですが、若い本人たちは、もっとカジュアルな式をやりたいと、意見が分かれることもあります。

この点が片付いても、「お式(a wedding ceremony)と披露宴(a wedding reception)には何人ご招待?」から始まって、「ケーキはどうするの? どんなバンドを呼ぶの? フォトグラファーは? お料理やお酒はどんなグレード?」などなど、決めるべきことは山ほどある・・・。

(写真は、サンフランシスコ中華街にあるカトリック教会、オールド・セントメアリーズ教会前のカップル)

なんでも、ご近所さんは、当初は90人ほどの招待客で予約をしようと思ったそうですが、「それなら、80人で予約した方が無難よ」と、ウェディングプランナーの方に注意されたとか。

「出席する」と答えておきながら、予約をキャンセルできないほど間近になってドタキャンしたり、黙って欠席する人もいたりと、かなりルーズな人がいるんだとか・・・。

それから、お酒が高価なので、これも頭痛の種だそうです。

ご近所さんは、自分たち親族はあまり飲まないから、シャンペンやワインは最小限で予約したいそうですが、若い人たちが飲み尽くしてしまったら、果たして追加分は自分たちが負担するのか? それとも、各自に負担してもらうのか? と、そんなことも迷っているそうです。

若い人にはそんな余裕はないだろうし(実際に払ってくれるかどうかも疑わしいし)、やっぱり最終的には自分たちで払うことになるのかしら?・・・と、悩みは尽きません。

「これが終わった頃には、わたしはもうプロよ。何でも聞いてちょうだい!」と、ご近所さんはおっしゃいます。


そういえば、先日、「近頃は景気が戻ってきて、結婚式にかけるお金もだんだんと増えている」というニュースも流れていましたね。

The Knot(ザ・ノット、knotは「結婚」の別称)というウェブサイトが17,000組のカップルに調査したら、結婚式費用の全米平均は、28,470ドル(約270万円)だったそうです。

アメリカはでっかい国ですから、場所によって大きく異なるそうですが、一番の倹約家はアラスカ、そして、一番高いのはニューヨークのマンハッタン。ここでは、平均77,000ドル(約720万円)だったとか!

伝統的に花嫁の親が費用を負担してきたアメリカですが、近頃は伝統にこだわらず、両家で負担したり、本人たちが負担したりと習慣も変わってきています。

それでも、誰が負担するにしたって、結婚式が豪華になると、費用もふくらんで大変ですよねぇ。

(Top photo and photo on the left originally taken by Photography by Delgado, a wedding photography service)

追記: ずいぶん前の話になりますが、我が家の場合は、結婚式も新婚旅行も自分たちで負担しました。でも、結婚式に出席していただいた方々のご祝儀で、そっくり新婚旅行をまかなえたので、ずいぶんと助かりました。

アメリカの場合は、プレゼントを贈る(もしくは式場に持って行く)のが普通ですので、残念ながら、ご祝儀でお式や新婚旅行をまかなうことはできないのです。

ちなみに、中米のニカラグアでは、花嫁さんのドレスに「お札のご祝儀」をピンでくっつけるのが習慣だそうですが、「あとで数えてみたら思ったよりもたくさんあって、これで新婚旅行がまかなえたよ!」という知人の体験談を耳にしたことがあります。(なんとなく日本に似ているでしょうか?)


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