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2016年01月28日

カリフォルニア・ローリング

 カリフォルニア・ローリングって、食べ物じゃないですよ。

 

あのアヴォカドとカニ身のマヨネーズ和えを海苔で巻いた、アメリカで一番人気の海苔巻きのことではありません。

 

 あちらは、カリフォルニア・ロール(California roll)。

 

 こちらは、カリフォルニア・ローリング

 

 正式には、カリフォルニア・ローリングストップ(California rolling stop)と言います。

 

車が停止(stop)しなければならない場所で、完全には止まらずに、徐行をしながらノロノロと停止線を超えてしまう、交通違反のことです。

 

 たぶん、rolling というのは、タイヤが回っている様子を表しているのでしょう。

 

 「止まれ(Stop)」の看板の前で、タイヤが回っていては、立派な違反ですね。

 

 それで、どうしてこれが California rolling stop と呼ばれるかと言うと、カリフォルニアでは、こういう止まり方をする人が多いからなんです。

 

 あまりに普通に行われているので、ローリングなんて付けずに「カリフォルニア・ストップ」と言っただけで、何のことかわかってしまうくらい。

 

一説には、東海岸ロードアイランド州の「ロードアイランド・ロール(Rhode Island roll)」でも通じるとか。
 でも、「カリフォルニア」が採用された背景には、やっぱり、せかせかと忙しい人が多いし、どこも道が混んでいるので、ドライバー自身に余裕がないことがあるんでしょうね。

 

 わたしは早く前に進みたいのよ! きちっと止まってられないわ! と、そんな気持ちの表れなんでしょう。

 

 でも、どんな事情があったにしても、交通違反に州の名前がつくなんて、あんまり名誉なことではありませんよね。

 


 それで、「止まれ」の場所であっても、注意を払いながら徐行するなら、そんなに大問題にはならないような気にもなります。

 

 少なくとも、まっすぐ進む場合には、自分の車線の前方や対向車線は良く見えているので、そんなに大事故にはつながらないかもしれません。

 

 が、とくに、赤信号で右折するときには、きちんと止まらないと、歩行者や自転車を巻き込んでしまう恐れも出てきます。

 

 そう、右側通行のアメリカでは、「赤信号・右折禁止No right turn on red)」の看板がない限り、直進が赤でも右折は許されます。

 

こちらの写真では、一番手前の車線から赤信号で右折することは可能ですが、なにぶん街の真ん中で、人通りも自転車も(ローラーボードも)多いので、完全に停止して左右をキョロキョロと見渡す必要がありますよね。

 

 そんなわけなので、「止まれ」でストップしなかったり、赤信号で右折するときに、一旦停止しなかったりすると、警察に見つかれば怒られるし、運転免許を取ろうとしているときは、試験官にその場で「失格」と言われます。

 

 そう、カリフォルニア・ローリングストップって、響きはかわいいですが、結構重大な違反なんですよね!

 


 ところで、昨年8月、サンフランシスコ市内の交通ルールが変わったお話をいたしました。

 

 市内のメインストリート、マーケット通り(Market Street)では、ダウンタウン地区の3番通り(3rd Street)から8番通り(8th Street)までは、自家用車では走れないルールになりました。

 

そのときに、「バスとタクシーのみ(Bus and Taxi only)」の赤い車線もご紹介しておりました。

 

 これが、だんだんと市内に広がっていって、こちらも気をつけた方が良い存在となっています。

 

 そう、この赤い車線は、自家用車だけではなく、自家用車を利用した乗車シェアサービス Uber(ウーバー)や Lyft(リフト)も、乗り入れ禁止。

 

 ダウンタウン地区では、たとえばケーブルカーが通るパウウェル通り(Powell Street)が有名でしょうか。ショッピングエリアのユニオンスクエア(Union Square)の近くです。

 

昨年の夏でしたか、ここは観光客が多いという理由で、「ユニクロ」の前あたり(パウウェル通り上、マーケットとオファーレルの間)は、歩道が広がったのと同時に、車道が真っ赤になりました。

 

 つまり、ケーブルカー、バス、タクシーと配達のトラックは走れるけれど、その他の一般車両は、通行禁止。

 

 なんでも、市バス(Muni bus)の前方部分には、違反者をとらえるカメラが付いていて、これで違反した車のナンバープレートを読んで、違反チケットを送りつけてくる、とか!

 

 ですから、どんなに道が混んでいたにしても、この赤い車線だけは避けた方が良いようですよ。

 


 というわけで、現在、サンフランシスコ市内は、お祭りの準備で大騒ぎ!

 

 何のお祭りかと言うと、アメリカンフットボールのチャンピオンを決める『スーパーボウル(Super Bowl)』。

 

 2月7日(日)、キャロライナ・パンサーズとデンヴァー・ブロンコスの試合が開かれるのは、シリコンバレー・サンタクララ市の Levi's Stadium(リーヴァイス・スタジアム)。

 

でも、サンフランシスコの海沿いでは、大きなファンイベントが一週間にわたって開かれるのです。

 

 今年はスーパーボウル50回記念と、おめでたいし、全米からファンが集うので、恥ずかしいおもてなしはできないのです!

 

 そんなわけで、今は、フェリービル(Ferry Building)の周辺は、イベントの準備で通行止め。普段から渋滞するサンフランシスコの街は、いつにも増して渋滞がひどいのでした。

 

そんな人間の右往左往を、カモメさんが面白そうに眺めています。

 

 ふ~ん、地元のチームは出場しないのに、そんなに騒ぐ必要はあるのかなぁ? と、冷ややかに見つめられている感じもするのですが・・・。

 


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