Essay エッセイ
2015年03月31日

シャワーは夜にいたしましょう!

アメリカって、とにかく朝が早いんですよね。

子供たちの学校も、大人たちの職場も、日本と比べて、とにかく始業が早い!

朝8時には、世の中すべてがエンジン全開で動き出している感じです。

となると、目覚めの熱いコーヒー(a hot cup of joe)と熱いシャワー(hot shower)は、必需品。これがないと、なかなかシャキッと目が覚めないのです。

ところが、テレビのローカルニュースでは、こんなアドバイスを伝えています。

シャワーは、寝る前に浴びましょう!


近頃、カリフォルニアはカラカラに乾いているので、例年よりも花粉アレルギーがひどい。

ですから、寝る前にシャワーを浴びて、ベッドに花粉を持ち込まないようにしましょう、というアドバイスなのです。

2月中旬、フォトギャラリーのコーナーでは、「サンフランシスコ・ベイエリアは、もう春本番!」というお話をいたしました。

2月といえば、いつもは雨季のはずなのに、ほとんど雨が降ってくれない。3月も、たった3日しか降っていない。

だから、カリフォルニア州全体が、上から下まで「干ばつ」状態。

しかも、今年で4年目となる干ばつです。

水源地だって、まだ夏にもなっていないのに、水位が低い。

州境の高い山脈も、積雪が極端に少ないので、雪解け水も望めそうにない。

そんなカランカランの状態になってくると、いつもは雨で抑えられている花粉も、早くから空気中に飛び始め、例年よりもたくさん花粉が飛ぶことになる。

花粉だけではなく、草、木々の芽吹きと、自然界にはアレルギーの元になりそうなものが、いろいろとあります。

しかも、いつもは雨が洗い流してくれる空気中のスモッグなどの微粒子も、なかなかスッキリと晴れてくれません。

ですから、アレルギーの諸症状も自然とひどくなってしまう、というわけなのです。


そんなわけで、干ばつのおかげで「節水」には努めなければならないし、グシュグシュとアレルギー症状もひどくなる。

と、抜けるような青空のカリフォルニアは、あんまりありがたくない状況ではあるのです。

それにしても、「朝シャワー」が必需品のアメリカで「夜シャワー」を勧めているなんて、ちょっとびっくりしてしまったアドバイスではありました。


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