Essay エッセイ
2006年08月17日

近況報告

ここ2週間ほど、ご無沙汰しておりました。べつに病気をしていたわけではありません。日本に里帰りしていたのです。

真夏の日本は久しぶりだったのですが、ある意味、夏の日本ほど、独特の情緒がある季節はないかもしれませんね。夏祭りに花火大会、そして、蒸し暑さを引き立てるようなせみの声。

いいも悪いも全部ひっくるめて、とっても日本らしい季節です。


わざわざ一番暑い8月に戻ったのには、わけがありました。夏祭りの代表ともいえる、青森の「ねぶた祭」を見学するためだったのです。

初めて見るねぶたに、とっても満足して帰って来たのですが、そのお話は、また、フォトギャラリーのセクションでご紹介することにいたしましょう。


わたしは一年に2回、3回と日本に戻る生活をしていますが、毎回、アメリカに戻るときは、寂しい気分になるのです。
 成田空港に向かう前、昼食を取っていると、ああ、これが日本で最後の食事だなあと思ってしまうし、成田エキスプレスに乗ろうと東京駅に向かうと、ああ、あと数時間しかいられないんだなあと実感してしまいます。
 まわりにいる人たちが、それはそれはうらやましく感じるのです。ずっと日本にいられるなんていいなあって。

でも、2、3週間日本に滞在すると、アメリカに戻りたくなるのは確かです。アメリカがいいというわけではなくて、お家に帰りたくなるのですね。

おかしな話ですが、アメリカに向かう飛行機に乗ると、頭がパキッと切り替わるのがわかります。今まで、日本仕様の頭になっていたのが、突然、カリフォルニア仕様の頭に切り替わるのです。飛行機で一回寝て起きると、もう離陸前の寂しさは忘れているのですね。

どこに住んでいても、たまに訪れる場所はとっても楽しい。だからといって、そこにずっといたいわけでもない。自分の住み家は別の場所にあるから。引っ越したら、またそこが帰るべき場所になって、旅から戻るとホッとする心の拠り所となる。そんな感じなんでしょうか。


戻って来ると、シリコンバレーには、もう秋風のようなものも立ち始めていました。
 ご存じの通り、7月の後半、カリフォルニアは猛暑に見舞われ、我が家の辺りなどは、摂氏40度の暑さが10日間も続きました。それを思うと、ずいぶんな変わりようです。
 そんな風に吹かれていると、まだまだ続きそうな日本の蒸し暑さが、ちょっとなつかしくも感じます。肌を刺すようなカリフォルニアの太陽と比べると、日本の日差しはそんなに悪くはないんですよ。

それにしても、アメリカから日本への往復をすると、時差ボケがなかなか治りません。行くときはいいのですが、帰りはどっとくるのです。なんでも、西向きに旅するのは楽で、その逆は大変ということですが、確かに、それは当たっているのかもしれません。

そんなボケた頭ですが、これから、旅の写真などを掲載することにいたしますね。

追記:2枚目の写真は、東京・六本木にあるうどん屋さん「久徳」で見かけた生け花です。とっても風情のあるものですね。


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