Life in California
ライフ in カリフォルニア/歴史・習慣
Life in California ライフ in カリフォルニア
2012年12月31日

12月12日 vs. 12月21日

もう一年も「終わり」が近づいていますが、12月21日って、アメリカではちょっとした騒ぎでしたよ。

そう、古代マヤ暦が示す「世の終焉(しゅうえん)」だったそうで。

ま、みなさん本気で信じているというよりも、「あ~、世の終わりが金曜日で残念(せめて月曜日だったら、週末のあと会社に行かなくてもいいのに)・・・」と、ジョークが飛び交ったものでした。

メキシコやグアテマラに花開いた古代マヤ文明は、優れた天文学の知識で正確なカレンダーをつくりあげたことで有名ですので、彼らの暦が「終焉」を告げると、なんとなく不気味ではありましたよね。

(漫画は、向こう千年3012年までのマヤ暦を運ぶサンタさん。Cartoon by Tom Toles / Washington Post on Christmas Day, 2012)


おかげで、12月12日なんて「みそっかす」!

そう、2012年12月12日というと、12/12/12 と「12」がゾロ目になる、おめでたい日。(米語の表記だと、12/12/’12 となり、月・日付のあと最後の12が年数を表します)

もともと「12」という数字はおめでたい数だそうですが、それがゾロ目でもっとめでたい。

ま、世の中、結婚式が増えたり、帝王切開で赤ちゃんを産む数が増えたりと、なんとなく騒がしい日ではありました。

こちらの写真は、12月12日、シリコンバレー・サンタクララ郡の役所で開かれた合同結婚式(a mass wedding)。
 手前は、ブライアンさんとニコルさんの幸せカップルですが、このホールでは60組が、役所のチャペルでは34組が結婚式を挙げたそうです。

普段は、役所のチャペルで17組というのが平均だそうですよ。
(Photo by Lipo Ching, the San Jose Mercury News, December 13th, 2012)

以前も「今日は11月11日」というお話を書いたことがありますが、ゾロ目の日には、縁起をかついで結婚式や出産が増えるんですよね。

それでも、前回のゾロ目だった2011年11月11日よりは、注目度は低かった!

なぜなら、みなさん、マヤ暦の12月21日に気を取られていたから!

次回のゾロ目は、2022年2月2日(2/2/22)まで来ないというのに。

そして、純粋な同じ数のゾロ目というと、2101年1月1日(1/1/1)まで来ないのに・・・。

まあ、21世紀に入ると、毎年ゾロ目がやってきましたよね。
 2001年1月1日(1/1/1
 2002年2月2日(2/2/2)に始まって
 昨年の2011年11月11日(11/11/11
 今年の2012年12月12日(12/12/12) と続きました

こんな風に、ずっと甘やかされてきたことも良くなかったのでしょうね。そう、「毎年ゾロ目はやって来るさ」と慣らされてしまった・・・。

(写真は、12月12日、サンノゼ・マーキュリー新聞の一面に載った記事の見出し。マヤ暦の騒ぎのおかげで、おめでたい「12」という数がほとんど無視されていた、という内容です)


というわけで、マヤ暦の「終焉」だろうが何だろうが、12月21日の金曜日は、商売人にとっては、とっても大事な日でした。

なぜって、クリスマスを控える最後の週末だったから。

たとえば、デパートのMacy’s(メイシーズ)では、12月21日の早朝から24日のイヴの夜まで、ずう~っと店を開けっ放しにしていました。

そう、真夜中も開いている、80時間以上の「マラソン営業」!

アメリカって、日本のように「コンビニ(convenience store)」のシステムが広まっていないので、真夜中に営業しているお店って珍しいんですよね。しかも、デパートが開いているなんて、もっと珍しい。

Macy’sだけではなくて、おもちゃ専門店のToys “R” Us(トイザラス)も、負けずに88時間のマラソン営業を繰り広げました。

あいにく、シリコンバレーは雨が降り続く悪天候でしたが、最後の最後までクリスマスプレゼントを先延ばしにしていた人たちにとっては、ありがたい真夜中のショッピングとなりました。


そして、クリスマスが開けたら、またまたセールの日々がやって来るのです。

だって、気に入らないクリスマスプレゼントを返却(return)したり、他の品に交換(exchange)したり、いただいたギフトカードを使ったりって、お店に足を運ぶ人も多いでしょう。店舗にとっては、絶好のチャンスなのです。

さすがにクリスマスの日は、どこもお休みですが、次の「the day after Christmas(クリスマスの翌日)」からは、またまたセール解禁!

After Christmas Sale(アフタークリスマス・セール)
 Christmas Clearance(クリスマス・クリアランス)
 Year-end Clearance & Sale(年末クリアランス・セール)

などと、いろんな名前が付いていますが、結局のところ、お店の生き残りをかけた「歳末商戦」の真剣勝負!

近頃は、ヨーロッパ文化の影響なのか、アメリカの商品もすっかりオシャレになっています。
 ですから、そんな色とりどりの品々を見ているだけでも、ちょっとした気分転換にはなるでしょうか。


そんなわけで、まあ、商魂たくましいアメリカのお店ではありますが、クリスマスが開けて、サンフランシスコの街を歩いてみることにしました。

この時期、街はクリスマス休暇を利用した観光客であふれるのですが、ユニオンスクウェアのショッピングエリアは、地元の買い物客も詰めかけて、ちょっとした渋滞でした。

なにやら、みなさん大きくふくれた紙袋を持っていらっしゃいますが、「クリスマスのあとのセールは、ブラックフライデー(黒い金曜日)以上の特価なのよ!」 って、よくご存知なんでしょうね。

そうそう、10月からは、サンフランシスコのお店の紙袋が有料になりましたので、10セントを払いたくない方は「マイ・エコバッグ」をお持ちになってくださいね。

そして、ユニオンスクウェア脇のパウウェル通り(Powell Street)には、有名なケーブルカーも走っていますので、こちらも、みなさんのお目当てですね。

鈴なりに乗客がぶら下がって、ちょっと危なっかしい感じもしますが、「これをやってみたかった!」という方もたくさんいらっしゃるのでしょう。

これも休暇中のちょっとした「冒険」だとは思いますが、みなさん、どうぞお気をつけて!


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