English words
英語ひとくちメモ/おもしろ表現
English Words 英語ひとくちメモ
2017年07月21日

Kaboom!(「カブーン」という爆発音)

img_3647前回の英語のお話では、音や様子を真似る表現をご紹介いたしました。



とくに、わたしが好きなのは、crinkly



葉っぱや花びら、髪の毛がクリクリした感じですが、



クリンクリーという発音が、「クリンクリンの」という日本語にうまくマッチングしているのでした。



それで、擬音語や擬態語となると、日本語に比べて臨場感に欠ける面はありますが、英語にも、直接的に音や様子を表す言葉はあるんです。



やはり、漫画や子供向けの番組などでは、ストレートにわかってもらえるような、直接的な表現がたくさん使われます。



cimg5630cまず頭に浮かぶのが、



Kaboom!(カブーン)



こちらは、何かが爆発したときに使います。



爆発といえば、物騒な爆弾ばかりではなく、



夏の夜空を彩る花火も、Kaboom ! と表現します。



同じく爆発音は、



Boom!(ブーン)



と表現するときもあります。



花火には、KaboomBoom どちらも使われるでしょうか。



img_3842こちらの新聞では、7月4日の独立記念日の花火に Boom ! を使っています。



本来は「星条旗の赤、白、青」を表す Red, White and Blue ですが、



Red, White and Boom! と言い換えています。



この独立記念日の花火の言い方は、かなりポピュラーになっています。



KaboomBoom の語尾の「m」の発音ですが、口を閉じるだけなので、「ム」というよりも「ン」に近い音でしょうか。ですから、「カブーン」「ブーン」と注釈をつけてみました。


同じく直接的な音の表現では、こちらも代表格でしょう。



Bang!(バン)



バーン! という大きな物音



誰かがピストルを撃ったときの銃声などに使います。



銃声が何発も連続して聞こえたときには、パパパパパと表現する人もいます。



Bang!は、何かが弾(はじ)けた音や様子に使いますが、宇宙が誕生したときの「ビッグバン」は、the Big Bang と書きますね。



何も無いところから宇宙が誕生し、急激に膨張していった。それが「巨大な炸裂」というわけです。


それから、あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、



thump という表現もあります(舌をかんで「サンプ」と発音)。



こちらは、何かしら鈍い「ドスン」という物音になります。



漫画の中で、Thump!(ドサッ)と擬音語に使われることもあります。



こういう風に使うときもあります。



I heard a loud thumping noise from our sprinkler system
 庭のスプリンクラー(自動水撒き機)から、ドスンという大きな物音がした



まさに鈍器で叩いたような音やバサバサとこもった(muffled)音を指しますが、thump は動詞なので、thumping noise という風に「ing」を付けて使うことも多いです。



そして、thump という言葉は、心臓がドキドキと鼓動する様子にも使います。



His heart thumped with excitement
 彼の心臓は、喜びで鼓動を速めた



という風に使います。


それから、ちょっと詰め込みすぎかもしれませんが、擬態語風の形容詞をいくつかご紹介しておきましょうか。



dsc000131c雪などが、フワフワした感じ



こちらは、fluffy(フラッフィー)といいます。



I like light and fluffy snow when I ski
 スキーをするときには、軽くてフワフワした雪がいいわ



フワフワとフラッフィー。こちらも、「フ」で始まる軽い音で、なんとなく似ているでしょうか。



一方、雪が溶け始めて、シャバシャバになった状態



こちらは、slushy(スラッシー)といいます。



Snow got slushy after rain
 雨が降って、雪がシャバシャバになっちゃった



もともとは slush(スラッシュ)という名詞からきていますが、雪や氷に水が混ざって、シャバシャバ、ドロドロしたものを指します。



冬の slush は、雪が溶け始めた状態のことですが、夏になると、slush と呼ばれる食べ物が人気です。



summer-slushこちらは、かき氷と飲み物(ジュースやアルコール飲料)をミキサーで混ぜたり、ジュースを凍らせたあと、少し解かして食べたりする、冷たい食べ物(飲み物)のこと。



日本でも、「カルピスにフルーツを混ぜて凍らせ、ちょっと解かしていただいたら美味しいですよ」とコマーシャルが流れていますが、ちょうど、そんな感じでしょうか。



やはりここでも、シャバシャバとスラッシュは、ともに「S」の音のイメージなんでしょう。


それから、モサモサした感じ



こちらは、mushy(ムッシー)といいます。



cimg5325cなにかしら柔らかいものを想像しますが、たとえば、果物。



本来は、バナナやマンゴーには、みずみずしさがありますが、熟れ過ぎて水分が飛んでしまったら、モサモサした感じになりますよね。



こういうのを mushy と表現します。



モサモサとムッシー。はっきりとしない噛みごたえには、「M」の音を思い浮かべるのです。



というわけで、話題をギューギュー詰め(jam-pack)にしてしまいましたが、英語にも直接的な擬音語はありますし、擬態語などは、日本語の発音に通じるものがある、というお話でした。



ちょっと余計ですが: 面白いもので、上に出てきた slushymushy は、普通はまったく意味が違いますが、両方とも sappy(サッピー)という言葉の言い換えにも使えます。



この sappy という形容詞は、「甘ったるい」「感情的すぎる」といった意味ですが、要するに「見ていて、こっちが気恥ずかしくなるくらい」といった感じ。
 たぶん、「甘ったるい」というのは、ベチャベチャ(slushy)して、モサモサ(mushy)しているのでしょう。



それから、氷が「とける」氷を「とかす」の漢字ですが、報道各社も使い方はバラバラだそうで、ここでは、自動詞「とける」を「溶ける」、他動詞「とかす」を「解かす」と表記いたしました。あしからず。


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