English words
英語ひとくちメモ/場面
English Words 英語ひとくちメモ
2013年11月12日

Killing two birds with one stone(一石二鳥)

やっぱり、人間は、世界中で同じことを考えているのでしょうか。

英語のことわざを耳にすると、「なんだか日本語と一緒!」と思えるものもたくさんあります。

たとえば、こちら。

Killing two birds with one stone

「ひとつの石(one stone)で二羽の鳥(two birds)を殺す」

つまり、一石二鳥。

あら、ひとつ石を投げたら、二羽が落っこちて来たわ! といった具合に、

ひとつの行動で、ちゃっかりと二つの利益を得ることですね(ま、写真のゲーム『アングリーバード』の場合は、鳥さんが豚さんをやっつけるシナリオですが)

厳密に言うと、こちらはことわざ(a proverb) ではなく、慣用句(an idiom)なんだそうです。

でも、どんな分類であろうと、日常会話ではよく耳にする表現です。

We were hoping for killing two birds with one stone by adding another feature to our software
 僕たちは、ソフトウェアに新機能をひとつ加えることで、一石二鳥を狙っていた

この場合の「二鳥」は、「新機能を追加することで品質も向上させる」ということでもいいでしょうし、「新機能の追加で売上をグイッと上げる」ということでもいいでしょう。

なんとなく、シリコンバレー辺りの会社では、重宝されそうな慣用句なのです。


それで、「一石二鳥」とはまったく逆のことわざに、「二兎を追う者は一兎も得ず」というのがありますね。

二羽(二匹)のうさぎを同時に追おうとすると、一羽(一匹)すら捕まえられない。

いっぺんにたくさんの利益を得ようとすると、かえって何も利益にあずかることができない、つまり、欲の皮をつっぱらせてはいけないよ、という格言ですね。

(なるほど、「うさぎを追う」とは、昔は日本でも、うさぎさんをよく食べていたということでしょうか?)

それで、あんまり日常会話では耳にしないのですが、こちらにも英語版があるそうです。

Grasp all, lose all

「すべてをつかもう(grasp all)とすると、すべてを失う(lose all)」

ごくシンプルな表現ですが、シンプルであるがゆえに、心にグサッと突き刺さるような格言なのです。

こちらは、かの有名な寓話(a fable、教訓を含んだ物語)からきているそうですよ。

骨をくわえたワンちゃんが、橋を渡っていました。ふと川面を覗くと、あちら側にも骨をくわえたワンちゃんがいます。「ようし、あっちのも取ってやろう!」と勇んだワンちゃんが ワン! と吠えると、口からポロッと骨を落っことして、水中に消えてしまったとさ。

(イソップ童話『よくばりな犬(犬と肉)』より。Photo taken from Hoopla Kidz’ YouTube video “The Dog and His Reflection”)


この「二兎を追う者は一兎も得ず」の英語版を調べていると、類似のことわざがいくつか見つかりました。

He who grasps too much lets much fall

「あまりにもたくさんの物をつかもうとする者は、多くを取りこぼしてしまう」

これは、ドイツのことわざだそうです。

それから、イタリアにも、似たようなことわざがあるとか。

He who grasps too much holds nothing fast

「あまりにもたくさんの物をつかもうとする者は、何もすぐにはつかめない」

そして、英語版の Grasp all, lose all ですが、北欧スウェーデンにも、同じように訳されることわざがあるそうです。

出典: special-dictionary.com


というわけで、「一石二鳥」と「二兎を追う者は一兎も得ず」。

Killing two birds with one stone となれば、嬉しいところではあります。

が、意外とこんなケースも多いのではないでしょうか?

Grasp all, lose all をもじりまして、

We tried to grasp all, but ended up losing all
 僕たちは、すべてがうまく行くことを狙っていたんだけど、結局は、何もうまく行かなかった

個人的には、たとえばスマートフォンアプリなどの製品をつくるときにも当てはまることかな、とも思っているのです。

いろんな機能をギューギューと欲張って詰め込もうとすると、当初狙っていた目的が薄れてしまって、いったい何のためのアプリだったのか、さっぱりわからなくなってしまう。

それよりも、たとえば「計算機アプリ」みたいに、ひとつのことを繰り返し堅実にやるアプリの方がわかりやすくていいと思うのですが、いかがでしょうか?


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