新年号:いよいよ大統領選挙の年となりました

2008年1月31日

Vol.102

新年号:いよいよ大統領選挙の年となりました


 毎日、シリコンバレーでは、雨が続いています。冬は雨季なので、雨が降るのは当然ですし、去年から雨が少なくて水不足が心配されていたので、恵みの雨であること確かです。でも、こう雨ばかり続いては、さすがに嫌気が差しますね。
 冬の雨は冷たさが増すので、毎日こごえながら仕事をしているところですが、日本から戻って来たばかりの連れ合いは、「こっちは暖かいねぇ」などと言っています。「違うわい、先週までは寒かったんだい」と反論してみたものの、やっぱりシリコンバレーは日本よりも暖かいようではあります。

 というわけで、今月もごちゃごちゃと3つのお話をいたしましょう。


<大統領候補者選び>

 今月はまず、注目の大統領選挙から始めましょうか。ひとつお断りいたしますが、わたしは公正を期すべきジャーナリストではありませんので、私情満載(!)でお届けすることにいたしましょう。

 いよいよ11月4日に迫る大統領選挙に向かって、大騒ぎの2008年の幕開けです。1月3日のアイオワ州(中西部)の党員集会を皮切りに、8日のニューハンプシャー州(北東部)の予備選挙、19日のネバダ州(西部)党員集会とサウスキャロナイナ州(南部)の共和党予備選挙、26日の同州の民主党予備選挙と、各地で党を代表する候補者選びのイベントが次々と開かれているところです。
 今度の正副大統領選挙では、現職候補がいないことに加え、アメリカ史上初となる女性大統領か黒人大統領が誕生する可能性大と、話題性に欠きません。だから、まさに競馬さながらの、候補者選びのレース展開となっています。
 今のところ、民主党も共和党も、誰が候補者となるのかは五里霧中といった状況です。

 それにしても、真っ先に開かれたアイオワ州の民主党党員集会で、いきなりバラック・オバマ氏が一番に選ばれたというのは、「由々しき事態」にも感じられました。なぜって、個人的には、ヒラリー・クリントン氏が良いと思っているからです。
 いえ、何も、ヒラリーさんが女性だから良いと言っているわけではありません。彼女は、男だとか女だとか、そんなケチな線引きを超越した、優秀な人材だと思うのです。彼女は経験も豊富だし、頭脳明晰で常に冷静な判断ができます。政治家としての押し出しもあるし、相手に屈しない強さも持っています。連邦上院議員一期目で、国政レベルではほとんど経験のないオバマ氏と違って、国を代表して他国とも渡り合うことができると思うのです。そんな彼女こそ、民主党候補の中で、一番の適任者に見受けられるのです。

 さらに、はっきり申し上げて、オバマ氏ではいけない理由があるのです。それは、彼では共和党候補には勝てないと思われることです。なぜなら、半分黒人の血が混じっている彼には、多くの白人有権者が投票しない危惧があるからです。
 アメリカはとても広い国です。海岸沿いの「進んだ」州や黒人の多い南部の州でオバマ氏が大いに得票しても、その勢いが内陸部の州に波及するとは考え難いのです。とくに、中西部の共和党支持者が多い場所では、「絶対に白人以外には入れない」と密かに考えている人もたくさんいるでしょう。そういった人は、誰でもいいから、共和党候補に投票することになるでしょう。すると、そんな票が積み重なって、またまた共和党大統領の誕生となる恐れがあるのです。
 ファンファーレが高らかに鳴り響く中、人気のオバマ氏が民主党の候補者に選ばれたからって、本番の大統領選挙で選ばれなければ、元も子もないではありませんか。もう二期8年近くも、共和党大統領の悪政が続いているんですよ!

 今回の選挙戦では、「変革(change)」というのが流行り言葉になっています。「わたしは変革の騎手である(I'm an agent for change)」というのは、使い古されたキャッチフレーズともなっています。これは、民主党、共和党両党に当てはまる事ですが、共和党では、変革がブッシュ政権からの離脱を意味するのに対し、民主党では、ブッシュ政権と「体制」からの離脱を意味します。体制とは、つまりクリントン前大統領の奥さんであるヒラリーさんを指すわけですが、そこの部分を、オバマ氏ともうひとりの有力候補であるジョン・エドワーズ氏が執拗に突っついてくるのです。
 それが、ヒラリーさんにとっては、何とも難しいところですね。まさに、両刃の剣とでも言いましょうか、自分の経験を語り始めると、それが体制の象徴とも取られかねないわけです。すると、彼女がどんなに素晴らしい事を実現してきたとしても、体制対変革の議論になると、変革の方が勢いに勝ってしまうのです(ちなみに、変革派のエドワーズ氏は、その後候補者選びのレースを降りています)。

 けれども、個人的には、多くの人がオバマ氏を過大評価し過ぎているのだと思います。彼の経験の無さと過去のしがらみの無さを「フレッシュだ」「カリスマだ」と勘違いしているように思えてならないのです。わたし自身、テレビで何度も観る候補者討論会では、オバマ氏のカリスマ性をまったく感じた事がないのですが、いったいどこにカリスマが隠れているのか、誰かに説明して欲しいくらいです。

 この混戦模様のレースの中、世の中にはいろんな憶測が飛んでいます。多くは大して目新しいものではありませんが、中には、とってもおもしろいものもあります。
 たとえば、「アメリカでは、男性候補の方が女性よりもセクシーだとされる」というもの。これは、Newsweek誌のコラムニストであるジョナサン・アルター氏がテレビインタビューで述べていたことですが、アメリカの歴史を振り返ってみると、セックスアピールを持つ政治家は常に男性だったと。ジョンFケネディー大統領しかり、クリントン前大統領しかり、オバマ候補しかり。フランスあたりでは、女性候補がセクシーだとされるのかもしれないが、アメリカの政界では、女性のセックスアピールは通用しないのだ、というご指摘なのです。ということは、ヒラリーさんには、極めて不利ですね。

 まあ、もともとアメリカ社会は、女性には不利なようにできているのは確かです。だから、同じポジションに這い上がった男性と女性を比べると、女性の方が優秀であるというのが、一般的に言われていることではありますね。

P1120389small.jpg  ヒラリーさんに対しても風当たりは相当強く、その一挙手一投足が、「虫眼鏡」で事細かく吟味されているのです。こちらの風刺漫画(by Tom Toles - Washington Post)にもあるように、やれ「ロボットだ、冷血だ、感情のまったくない、計算高い人間だ」などと、いろんな陰口をたたかれています(いえ、公に言われているのですから、陰口ではないですね)。
 そして、ヒラリーさんがアイオワ州でオバマ氏に負けたあと、「わたしは本当に心から世の中を変えたい」と涙ながらに訴えると、「あれは絶対に演技だね」とか「だから、女はヒステリーなんだよ」と、途端に非難の声が上がります。まあ、アメリカには、「女性なんかには絶対に投票しないぞ」と公言する男性有権者が多いのも事実なのです。

 その一方で、わたしと同じく、こんな事をおっしゃる方もいます。「オバマ氏では勝てない」と。
 これは、スタンフォード大学・フーヴァー研究所のシニア・フェローであるシェルビー・スティール氏が力説なさっている事ですが、彼はこれに関して、一冊の本まで出しているくらいです。
 まあ、この方は研究者なので、かなり意味深いご指摘をなさっているのですが、要約すると、オバマ氏が人気となっている理由は、自分を隠して政治的透明人間に徹しているところにあるので、有権者には彼の真の正体はまったくわかっていないのだ、というものです。
 スティール氏曰く、オバマ氏とは「契約交渉者(bargainer)」に分類される黒人であり、「過去の人種差別に関しあなたたちの責任を問わない代わりに、自分の肌の色も問わないでくれ」と、暗に白人と取引をすることで、社会で勝ち残ってきた黒人セレブたちと同じであると(ま、平たく言うと、「自分で戦うことはせず、白人の負い目を利用して、白人社会でうまく生き残った黒人」といったところでしょうか)。
 スティール氏自身、白人を母に、黒人を父に持った方で、その点では、オバマ氏と同じです。けれども、オバマ氏が自由な環境で育ったのに対し、年長のスティール氏は、まだまだ人種隔離政策がくすぶり続けるシカゴ南部地区で幼年期を過ごした、といった大きな違いがあります。そんなスティール氏にとっては、肌の色の重さが骨の髄まで染み込んでいるのかもしれませんね。

 さて、2月5日には、いよいよ「スーパーチュースデー」の到来です。カリフォルニアを始めとして、全米22州で党員集会や予備選挙が開かれます。民主党サイドでは、候補者選びの代議員(delegates)の52パーセントがこの一日で決定されるので、まさにスーパーな火曜日なのです。
 カリフォルニアでは、今のところヒラリーさんが世論調査でリードしていますが(1月22日Field Poll発表)、日に日にオバマ氏との差は縮まってきているようです。そして、予備選挙の投票日が近づくにつれ、「わからない」と迷う人もじりじりと増えているようはあります。

 カリフォルニアにはいろんな人が集まっているので、それこそ「全米の縮図」といった感があります。だから、州の世論調査を眺めてみると、おもしろい事が見えてきます。たとえば、ヒラリーさんは、女性、ヒスパニック(ラテンアメリカ)系、アジア系、高齢者といった層に人気ですが、黒人、高所得者、高学歴者にはオバマ氏の方が人気です(カリフォルニアに限って言うと、若者にはオバマ氏が大人気という全米のトレンドは当てはまらないようです)。
 とくに、所得と学歴による違いは歴然としています。大学を卒業した人にはオバマ氏指示が多いのですが、それよりも短い学歴を取得した人には、圧倒的にヒラリー指示が多いのです。また、所得においても、年間の世帯所得が8万ドル(約8百万円)以上と、それ未満では、劇的な差があります。所得の高いカテゴリーではオバマ氏の支持者が勝っていますが、所得の低いカテゴリーでは、実に50パーセント近くがヒラリーさんの支持者となっています。
 さしずめ、身を粉にして働く労働者には、ヒラリーさんが頼もしく思え、俗に言う「インテリ層」には、オバマ氏がクールに見えるといったところでしょうか。

P1120477small.jpg  スーパーチュースデーを控え、シリコンバレーの地元紙サンノゼ・マーキュリー新聞では、社説の中でこんな呼びかけをしています。民主党候補にはオバマ氏を、共和党候補にはマケイン氏を選ぶようにと。
 けれども 、わたしは思うのです。彼らはアメリカ人のくせに、自国の事が良くわかっていないんじゃかいかって。ひとたびカリフォルニアの州境を越えると、そこにはまったく違った風土が息吹いているのです。カリフォルニアの考え方など、全米で通用するとは限らないのです。

 わたしが危惧する最悪のシナリオは、勢いに乗ってオバマ氏が民主党候補となり、肝心の本選で共和党候補に敗れるということなんです。それが、単なる杞憂に終わってくれればいいのですが・・・

 やっぱりオバマさん、8年待って、出直して来られたらいかがでしょうか?


物好きな方への追記: 先月号で、11月の大統領選挙は「選挙人団(electoral college)」という制度を使い、とても複雑なシステムだというお話をしましたが、それにも増して、各党の大統領候補者選びの過程は複雑怪奇なのです。候補者選びの方は、「代議員(delegates)」という制度を使っているのですが、要するに、得票と代議員割り当てが結びつかない場合があるのです。たとえば、ネバダ州では、クリントン氏が得票数で勝ったわけですが、割り当てられた代議員の数では、オバマ氏がひとつ多いという奇々怪々な結果となっています!(だったら、あの勝者演説の大騒ぎはいったい何?)
 更に、今年は、ミシガン州とフロリダ州が予備選挙を早く開催し過ぎたと党本部からお叱りを受け、この2州からは夏の党大会に代議員を出してはならないという騒ぎも起こっています。
 更に更に、細かく言うと、普通の代議員の他に「スーパー代議員(super delegates)」と呼ばれる人たちがいて、最終的には、連邦議員や州知事、党の責任者といった人たちの指示が大きな鍵となるのです(民主党では、代議員全体の2割がスーパー代議員となりますが、結果的には、4049人の代議員全体のうち、2025を獲得した人が民主党大統領候補となります。ちなみに、スーパーチュースデー直前の集計では、ヒラリーさん248、オバマ氏177、降板したエドワーズ氏58となっています)。

 いやはや、民主主義とは、何とも摩訶不思議な制度なのです!


<サブプライムえとせとら>
 アメリカでは、1月に入って、2007年の流行語が発表されました。毎年、アメリカ方言協会(American Dialect Society)が協会員の投票で選ぶものですが、栄えある2007年の言葉は、「サブプライム(subprime)」と決定いたしました。
 ご存じの通り、サブプライムとは「信用度の低い」という意味ですが、支払い能力が低いと思われる人にもエイッとローン貸付が行われた結果、こげつきが激増し、アメリカのみならず、全世界の金融業界をも巻き込んで深刻な問題となりました。
 そんな影響力甚大な言葉ではありますが、日本の世相を表す漢字「偽」と同じく、あまりありがたくはないものですよね。

 実際、昨年の前半までは、住宅ブームの大波に乗って、定職がなく、頭金がまったくない人にも数千万円規模のローン貸付が行われていたそうで、いざ住宅バブルがはじけてみると、さあ大変! もともとサブプライムローンには変動性のものが多く、金利の引き上げに伴って、利率はどんどん上がる。おまけに、家の値段は急激に下がり、自宅を処分しても、借金が残ってしまう。だから、仕方なく、愛する我が家を抵当に取られる。
 なんでも、カリフォルニアでは、そんな風に家を失った人が激増したそうで、昨年は一昨年の6倍(!)だったそうです。

P1110109small.jpg  そういった世相をうまく描いたのが、こちらの風刺漫画。昨年10月のハロウィーン直前に掲載されたものですが、「Trick or Treat(いたずらか、お菓子か)」と子供たちが家々を訪ね回ると、本物の「Haunted House(呪いの館)」に出くわす。「一度は希望に満ちあふれた家主の亡霊にとりつかれている」と、子供たちは分析するのです(by Dick Locher - Chicago Tribune)。
 抵当に取られた家は、オークションにかけられる場合が多いのですが、スタートラインの価格が高過ぎて、なかなか売れないらしいです。最初はローン残高が売値として設定されるわけですが、市価はそれよりもだいぶ下がっている・・・今は「家の買い時」とも言われるけれど、どこまで下がるかわからない・・・

 それにしても、家の値段は急に下がるわ、石油価格は高騰するわ、物価は上がるわ、物は売れないわと、経済全体にとっても、庶民にとっても、まったく「泣きっ面に蜂」という状態ですね。
 そんな中、今年に入り、アメリカでは急に「不景気(recession)」の「ふの字(R-word)」を耳にするようになりました。が、それも、あまりにも急激な転換ではありました。
 年が明けて仕事始めの1月2日には、株式取引に携わるマネーマネージャー(ファンドの運用担当者)のほとんどが、「今年は勢いが良いはず!」と胸を張って言い切っていたのです。ところが、それからいったい何が起こったのか、市場は連日下落に次ぐ下落。たった二十日の間に、景気対策のために連邦準備制度理事会があわてて金利を引き下げるという緊急事態に陥ったのですから(そして、わずか一週間後には、定例理事会で再度レートカットされています)。

 まあ、「泣く子と地頭には勝てぬ」ということわざがありますが、さしずめ、「ハリケーンと景気の浮き沈みには勝てまへん」といったところでしょうか。やっぱり、何と言っても、理屈が通らない相手には苦労しますよ。
 だから、最近は、「キャ?、株が下がったぁ」とか「わ?い、上がったぁ」と乱高下に一喜一憂しなくてもいいように、ビジネスニュースはあまり観ないようにしています。先週なんかは、CNBCはやめにして、ESPN2でテニスの全豪オープンにかじりついていましたよ。その方が、精神衛生上ずっといいのは確かです。

 さあ、今度の日曜日は、アメフトの天王山スーパーボウルか!


ちょっと余分な追記: ひたひたと足音の聞こえる不景気に対抗しようと、ブッシュ大統領と連邦下院は、景気刺激対策を打ち出しました。ひとり600ドル(約6万円)、夫婦で1200ドルの払い戻しがあるそうですが、シリコンバレーでは、もらえない人もたくさんいるようです。なぜって、世帯所得が17万4千ドル(約1千7百万円)を越えるとビタ一文もらえないわけですが、シリコンバレーの4軒に1軒がこれに該当するそうです(この辺って、ずいぶんと金持ちなんですね)!
 まあ、お金持ちはどうにかなるでしょうが、景気対策の1千5百億ドル(約15兆円)というのは、国庫のいったいどこから出るのでしょうか?(どうもブッシュ大統領は、お金がなくなると、造幣局で紙幣を印刷すればよいと思っている節があるのです。)

 さてさて、お次は、まったく趣の異なるお話です。


<心の穴>
 近頃、日本では、凶悪犯罪が跡を絶たない物騒な世の中になっていますね。中でも、見ず知らずの人を通り魔的に殺めてしまうとか、逆に、一番親しくあるべき家族に危害を加えるとか、昔では考えられないような犯罪が目立ってきています。

 わたしは社会問題の専門家でもありませんが、この最近の動向には、根本的な原因があるのだろうなと、おぼろげに考えているのです。それは、日本人の心に、ぽっかりと穴が空いているのではないかということ。そして、この大きな穴は、人の心から「畏敬の念」が消えつつあるせいではないかと思うのです。
 畏敬とは、畏(かしこ)まり、敬うということですが、自分よりももっと大きな、崇高なものに恐れ入り、それを尊ぶというような意味があります。そのような、日本人が大昔から抱いてきた感情が、だんだんと失われつつあるのではないかと思うのです。

 いえ、何も宗教の話をしているわけではありません。畏敬の念の対象は、何でもいいのです。たとえば、昔から日本人は、昇る御天道様(おてんとうさま)に向かって拍手(かしわで)を打つし、勢いよく落ちる飛泉に向かって頭(こうべ)を垂れる。錦秋の彩りに歓声をあげるし、ほころび始めた蕾(つぼみ)を愛でたりもする。日本人の心には、常に自分を越える大きな何かが宿っていたのだと思うのです。そして、その大きな何かは、自然だけではなく、人に対しても抱いていたものでした。
 ところが、今は、多くの人の心から畏れや敬いが失われつつあるのではないでしょうか。つまり、自分が崇拝するものは自分のみ、みたいなおかしな状況が生まれているような気がするのです。

 もちろん、畏れが強過ぎても、おかしなことになります。宗教原理主義に則ったテロ組織などは、その最たるものでしょう。人を殺せば、神のもとに行けるなどという教えは、勘違いも甚だしいものです。けれども、畏れが弱過ぎても、人の行動に歯止めが利かなくなるのではないでしょうか。なぜなら、自分が住む世界を支配するものは、自分だけなのですから。

 自分の殻を破って一輪の花を愛おしく思ったとき、相手のことも愛おしく感じるようになるのだと思うのです。

 というわけで、2008年も皆様が健康でありますように。


夏来 潤(なつき じゅん)

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