Life in California
ライフ in カリフォルニア/日常生活
Life in California ライフ in カリフォルニア
2011年03月19日

お~い、落ち着こうよ、カリフォルニア!

3月17日の木曜日。

深夜コメディー番組では、こんなジョークが流れました。

場所は、ホワイトハウス。記者たちが集まるローズガーデンでは、まさにオバマ大統領の会見が始まろうとしています。

そして、間もなく、オバマさんの力強い声が聞こえてくるのです。

「はっきりと言わせていただこう。危険なレベルの放射能がアメリカに到達するとは考えにくい。」

I want to be very clear: We do not expect harmful levels of radiation to reach the United States.

と、ふとオバマさんに目を向けると、なんと彼は、ちゃっかりと放射線防護服を着込んでいるではありませんか!!

こちらのジョークは、NBC系列の『ジェイ・レノー・ショー(The Tonight Show with Jay Leno)』で流れたもの。木曜日に行われた本物のオバマさんの記者会見を、ちょいとパロってみたのでした。

この番組は、ロスアンジェルス近郊のスタジオで録画撮りが行われるので、ホスト役のコメディアン、ジェイ・レノーさんにとっても、スタジオに集まった視聴者にとっても、まさにホットな話題だったのです。

だって、先日お話しましたように、カリフォルニアでは放射線対策のためにヨウ化カリウム(potassium iodide)の「買い占め現象」が起きているほどですから。

ガイガーカウンター(Geiger counter)を買う人も増えているみたいで、「売り切れ」を掲げるお店もあるそうです。

いえ、真面目な話、木曜日からは、日本からサンフランシスコ空港に到着したお客さんは、放射線を測定されることになったそうですよ。

そして、サンフランシスコのビルの屋上では、米国環境保護庁(the United States Environmental Protection Agency)の放射線測定器が放射線量を監視しているし、同様に、カリフォルニア大学バークレー校でも、原子力研究室の学生が測定器をじっと見守っているのです。

幸い、現時点では、危険な数値は測定していない、ということです。

環境保護庁の測定器は、「RadNet(ラドネット)システム」と呼ばれる全米の放射線測定網の一環で、日頃から24時間体制で全米各地の放射線量(大気、雨水、飲み水、牛乳に含まれる放射線量)を測定しているのです。カリフォルニアでは12箇所、全米では124箇所に設置されていますが、東北沖大地震を受けて、米国西海岸や太平洋上の島々を中心に測定器を増やす計画だそうです。


もちろん、目に見えない放射線はとっても恐いものではあるのですが、騒ぎの渦中にあるカリフォルニア人を見ていると、「もうちょっと落ち着こうよ!」と、みんなをなだめて歩きたい衝動にかられるのです。

なぜって、とくに心配する必要のないことに心を砕いているように見えるから。

だって、地球上どこにいたって、日頃から若干の放射線を浴びたり、体内に摂取したりしているわけですし、たとえば、アメリカ人の大好きな「御影石の調理台(granite counter)」からも微量の放射線は出ているそうですよ。

「キッチンで調理台に寄りかかっている方が、よっぽど危ない」と言う地元の科学者もいるくらいです。

そして、わたしなどは1月下旬と数日前にCTスキャンを2回も受けているのですが、そっちの方が、よほど人体に対する危険性が高くはありませんか?

私事で恐縮ではありますが、今年の初め、手術を受けて退院したあと、激しい腹痛で救急病院に駆け込むハメになったのです。

まずは、食中毒かな? 風邪のバイキンで急性胃腸炎になったかな?と、血液検査をいたしますが、術後すぐには、炎症だとか、手術器具の置き忘れだとか、そんなことも考えられますので、腹部のCTスキャンをして、原因を突き止めることになりました。

その結果、手術とはまったく関係のない病気にかかっていて、抗生物質を飲んで治すことになったのですが、2ヶ月たっても症状が消えなかったので、再度CTスキャンを勧められたのです。

東北沖大地震のあとで、すでにカリフォルニアでも放射性物質がやって来るかと騒ぎが起きているときです。よほどCTスキャンを止めようかとも思いました。

でも、いつまでも「治ってないのかな?」「またひどくなったかな?」と心配したくなかったので、思い切って再検査を受けることにいたしました。そう、一度に「数ミリシーベルト」の放射線を浴びることにはなりますが。(「マイクロシーベルト」なんてかわいいものではないのです!)

結果的には、病気は治っているのに、術後の回復期にあったので、なかなか症状がとれないとのことでしたが、ひとまずホッと息をついたのでした。

ま、わずか2ヶ月のうちに2回もCTスキャンを受けて、病気が治っていないんじゃシャレにもなりませんが、とりあえず、放射線をたくさん浴びた甲斐はあったのでした。


ちょっと意外なことではありますが、今は、サンノゼ発のローカルニュースの天気予報は、日本の地図から始まるのです。

その後、被災地では強い余震(major aftershocks)があったのかとか、風向きはどうだとか、そんなお話から始まるのです。

日頃から、どちらかというとヨーロッパに目が向いている米国東海岸に比べて、西海岸の目は、日本やアジアに注がれているのです。アジアからやって来る人々も圧倒的に多いですしね。

ですから、余計に、東北・関東地方を襲った大震災やその後の様子が気がかりとなるのです。

サンフランシスコ・ベイエリアでは、金曜日から雨となりましたが、この恵みの雨は、少しはみんなの心を潤してくれたのでしょうか。「雨は、放射性物質をも洗い流してくれた」と。

それとも、「雨を運ぶ前線は、西の方からやって来た」と、さらに心配になる人もいるのでしょうか。

金曜日にバークレーで測定した雨水には、放射性ヨウ素はまったく含まれてはいないとのことでしたが。

実は、我が家にも、ひとつ心配なことがあるのです。連れ合いは、出張中の東京で大地震を経験したのですが、まだこちらには戻っていないのです。

お向かいさんには「今までで一番長く感じる出張でしょ?」と心配していただいておりますが、何はともあれ、無事に帰って来てほしいと願っているところです。


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