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2009年06月28日

みんなの視線が熱い!: パームPreとアップルiPhone 3G S

Vol. 119

みんなの視線が熱い!:パームPreとアップルiPhone 3G S

 


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本来は、そろそろ夏本番となる頃ですが、北カリフォルニアは、このところ涼しい日々が続いております。6月に入って、路上フェスティバルも皮切りになったし、夏至も過ぎ、もうすぐ独立記念日のバーベキューや花火もやってくるのに、このお天気ではちょっと盛り上がりにかけるでしょうか。

そんな6月は、アメリカでは学校の卒業式のシーズンでもあります。父の日もあることですし、この2大イベントを当て込んで、「プレゼントにいかがですか」と新製品も登場いたします。そこで、今回は、そういった6月にちなんだお話にいたしましょう。

<6月1日: パスポートをお願いします>
6月初めにアメリカで施行された法律に、こんなものがありました。「カナダとメキシコからアメリカに戻るときには、パスポートが必要である。」

え、何?と思ってしまうような法律ですが、そうなんです。今までカナダやメキシコやカリブ海からアメリカに戻る場合には、アメリカ国民はパスポートが必要なかったんですね。運転免許証(身分証明書)と出生証明書があれば、OKだったんです。
それでも、世の中何かと物騒になってきたので、今年1月からは、飛行機で隣国から戻るときには「パスポート要」となっておりました。
けれども、そこは、パスポートとはあまり縁のない国民性。なかなか規則に対応できなくて、陸路もしくは海路でアメリカに戻るケースは、5ヶ月遅れの法律施行となったのでした(もともとは、昨年の9月に施行する予定だったと記憶しております)。

しかし、やっぱりアメリカとは面白い国ですね。パスポートの申し込みには100ドル(約1万円)かかるので、カナダやメキシコにしか行かない人のために、陸路と海路に使える「パスポートカード(passport card)」なる制度を設けました。
これは、パスポートと同じく、米国務省が発行する身分証明カードなのですが、これだと45ドル(5千円弱)しかかからないので、文句を言う人もずいぶんと減るのです。

まあ、カナダやメキシコだと車で往復する人が多いので、パスポートカードで十分なわけですが、「パスポートに払う100ドルがもったいない!」と倹約するのが、アメリカ人のいいところでしょうか。

ちなみに、州が発行する「運転免許証デラックス版(enhanced driver’s license)」もパスポートカードの代わりになるそうです。けれども、今はニューヨークなどの数州しかこの制度を採用していないので、利用できる人は限られています。
カリフォルニアは「デラックス免許証」はご法度となっているのですが、どうしてって、これには RFID(Radio Frequency Identification)チップが入っているからです。プライバシー問題にうるさいカリフォルニアでは、こんなものは許されないのです。だって離れた所から悪者にチップの中身を読まれたらどうするのよ!

これに関して、国土安全保障省は、免許証のRFIDチップには個人を識別する番号が入っているだけで、個人情報はいっさい含まれていないと力説しています。が、「そんなもん、あてにならないね」と、懐疑の目を向ける人も多いことでしょう。なぜって、パスポートのチップには、個人情報が満載ではありませんか!


追記:
パスポートの話が出てきたところで、「ほんとにアメリカ人は、パスポートの取得率が少ないのか?」という基本的な疑問が湧いてくるのです。なんでも、アメリカ政府は、一年に発行するパスポートの数を発表するだけなので、取得率に関する公式統計はないそうです。
パスポートは複数年有効なので取得率の計算は厄介ではありますが、ざっくりと試算すると、人口の20パーセントを切るくらいであろうとおっしゃる方もいます。(きっと日本は、もうちょっと多いのでしょうね。)

<6月上旬: 卒業の季節>
アメリカでは、5月中旬に皮切りとなる2学期制大学の卒業式に始まり、5月、6月と学校の卒業シーズンとなります。

この卒業シーズンがやってくると、毎年、いろんな話が耳に入ります。たとえば、第二次世界大戦で中断していた勉学を続けようと、一念発起して高校に戻ったおじいちゃんが、見事83歳で卒業の栄誉を勝ち取ったとか。戦争中に日系人の収容所に隔離されていた二世・三世の方たちが、今になって初めて卒業証書を授与されたとか。そんな風に、どちらかというと、人生の苦渋を物語るエピソードが多いでしょうか。
アメリカには、両親がいるにもかかわらず、施設で育ったり、里親の元で育ったりする子たちも多いので、そんな高いハードルを乗り越えながらも高校を卒業したケースも、立派に報道に値するのです。

けれども、どんな背景であろうと、学校を卒業するというのは、まずはめでたいものですね。そんな喜びを体現しているのが、卒業パーティーでしょうか。6月上旬ともなると、パーティー用に着飾った高校生たちの車を街角で見かけたりするのです。


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卒業パーティーに向かうには、「ストレッチ」と呼ばれる長いリムジン車が頻繁に使われるのですが、こちらのリムジンには、ごていねいに花の飾りまで付いていますね。外からは中の様子はまったくわかりませんけれど、きっと車内では、タキシードやドレスに身を包んだ高校生たちがキャッキャと大騒ぎしていることでしょう。

リムジンに加えて、自分の車の窓に「High School Grad(高校の卒業生)」などと落書きしているのを見かけたりもするのですが、あんなに落書きしたら、あとで消すのが大変なんじゃないかと、他人事ながら心配してしまうのです。(アメリカの高校生は、自分で車を運転する子も多いのです。)
それにしても、よほど卒業が嬉しいのでしょうね。カリフォルニアでは、高校生の5人にひとりはドロップアウトしてしまうので、卒業とは、ある種「偉業」でもあるのです。

そして、忘れてはならないのが、高校生のいたずら(high school pranks)。4年間も学校にとらわれていたことに憤懣を抱く生徒も多く、彼らの憤りを発散するのが、卒業のときに実行する、罪のない(?)いたずらの数々なのです。
たとえば、昔から行われていたものに、憎らしい相手の家にトイレットペーパーを飾り付けるなんていうのがあります。夜中にこっそりと家に忍び寄り、前庭の木や郵便ポスト、それから車なんかにぐるぐるとトイレットペーパーを巻き付けるのです。
なんでも、雨の晩にこれをやると、トイレットペーパーがこびりついて、なかなか取れないんだとか・・・。(いやはや、最初にこれを見たときはギョッとしましたけれど、なんとなく風にそよぐ七夕飾りのようでもありますね。)

そんな伝統的ないたずらの手法も、近年はずいぶんと頭脳派になりました。こちらは、今年シリコンバレーで行われたいたずらの実例です。

学年末試験を控えたある金曜日の早朝、メンロ・アサートン高校の生徒たちの家に電話がかかってきました。それは高校からの電話で、録音された機械的な声がこう言うのです。
「今朝、学校で電気系統の故障がありましたので、生徒たちは3時限目から登校してください」と。ご丁寧なことに、英語のあと、スペイン語の録音も流れます。
自宅の電話には学校の代表番号が表示されていたので、みんな本物の連絡事項だと思い込み、学校には3時限目に間に合うように遅く登校しました。

ところが、これは、インターネットの「自動発信サービス」を使った巧妙ないたずら。共犯者の一人が報道関係者に匿名で事情を説明したところによると、学校の生徒名簿をExcelの一覧表にして、イスラエルのウェブサイトに一斉に電話の自動発信(robo-call)を行うように申し込んだ。200ドル(約2万円)くらいかかったけれど、足がつかないように、クレジットカード会社発行の無記名のギフトカード(商品券)を使ったと。
「犯行グループ」は、イスラエルにいる友達を使って技を仕込んだそうですが、もちろん、こちらの電話番号だって、勝手に指定できるようになっているのです。だから、みんな学校からの連絡だと思い込んだ・・・。

このメンロ・アサートン高校は、国の教育省からも「名門」の指定を受けているくらいの公立高校だそうで、やっぱり知恵のまわる生徒も多いのでしょう。
試験前だったこともあり、真面目な生徒にとっては、2時限を失ったのは痛かったのでは?

追記: 近頃、アメリカでは、携帯電話を使った試験の不正も流行っているそうで、ある調査会社のアンケートに答えた高校生の35パーセントが「一度はやったことがある」と白状したそうです。携帯電話に保存したノートを盗み見したり、チャットでクラスメートに答えを聞いたり、ネットアクセスして答えを検索したり、はたまたテスト用紙の写真を撮って外部の人に答えてもらったりと、手法も実にさまざま。
困ったことに、2割ほどの生徒は、「こんなのはカンニングにはならないよ」と答えているそうです。(メディア監視団体Common Sense Mediaの依頼で、Benenson Strategy Groupが行った調査を参照)

ちなみに、学校で携帯電話を使うことは禁止されている場合が多いわけですが、高周波の呼び出し音を使って、ベテランの先生を欺(あざむ)く生徒もいるらしいです。可聴範囲を超えた「犬笛」の原理?

<6月6日: パームさん参上!>


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6月6日の土曜日には、久方ぶりにパーム(Palm, Inc.)の新製品が発売となりました。その名も、「Palm Pre(パーム・プリー)」。
今までのパームPDA(携帯情報端末)のイメージを払拭した、コンパクトなスマートフォンです。

そんな記念すべき、おめでたい日ではありますが、なんでよりによって6月6日、しかも土曜日を発売日に選ぶのかと、頭の中には「?マーク」が浮かびます。(数字の6の羅列は、新約聖書「ヨハネの黙示録」に出てくる666みたいで縁起が悪そうだし、アップルさまのiPhoneなんかは、週末を控えた金曜日が発売日ですよね。)
しかも、2日後にはiPhoneの新製品がお披露目されると、みんなが固唾を呑んで待っているときに。
しかも、携帯キャリアのスプリント(Sprint Nextel Corp.)が独占販売するとは、ショップなんてどこにあったっけ?(いえ、べつに悪口を言うつもりはありませんが、業界最大手のVerizon WirelessとAT&T Mobilityに比べると、加入者半分くらいの規模ですから、ショップの数も少ないのです。)

というわけで、発売当日にはPalm Preのことなんか忘れてお買い物をしていたのですが、お気に入りのコーヒー屋さんを出たところで、偶然にもスプリントショップを発見! シリコンバレーの目抜き通りStevens Creek通りとLawrence高速道路が交差した所です。
さっそく行ってみると、店の前には車はほとんどいないけれど、ローカルテレビ局KNTVサンノゼの報道車が止まっています。もう取材は終えたのか、車の脇で、背広を着た記者が電話で忙しく情報収集。たぶん、他店の様子を尋ねているのでしょう。

店内はというと、あまりお客はいないものの、Preの場所だけ何人か集まっています。

「ほ〜、これがPreか」とさっそくデモ機を手に取ってみたのですが、まず、その軽さにびっくり。これは店頭用のモックアップ(模型)かと疑うほど軽いのです。ちゃんと頭脳は入っているのかな?
と不安になったのも束の間、操作性は、なかなかなものです。画面のアイコンをタッチすると、いろんなプログラムが素早く起動してくれるし、iPhoneと違って、タッチスクリーンを上にスライドすると、小さなキーボードが出てきます。これで文字も打ち易い。(ただし、キー自体は小さいので、お指の大きなアメリカ人男性だと、ミスタッチが増えるかもしれません。)
おもしろいことに、スライドしたタッチスクリーンの裏側は、ピカピカの鏡になっています。これで、御髪(おぐし)を整えられたし(?)

Preの特色は、いっぺんに複数のアプリケーションが走ることですが、各々の画面は「カード(トランプ札みたいなコンセプト)」と呼ばれていて、起動している何枚ものカードを指でほいほいと左右にくれるようになっています。
もうみんなが好きなだけ触ったあとだったので、ちょっと遊んでいたら「これ以上新しいカードは出せません」とメッセージが出てきました。カードを数えたら全部で14枚。これだけあれば、大抵の人は満足することでしょう。
メール、ネット、ソーシャルネットワーク、音楽、ゲーム、スポーツ観戦、ニュース・株式チェック、地図(GPSナビゲーション)と、個人が好んで使うアプリケーションは絞られてくるでしょうから。
そうそう、どうしてカードが何枚も出っぱなしになっていたかって、みなさん、どうやってアプリケーションを終わらせるのかがわからなかったのでしょう。結局わたしもショップではわからなかったのですが、あとで調べてみると、ふいっと画面の上部にカードを持っていって画面から消せば良いのだそうです。(なぁんだ、簡単!)

それから、ショップには「タッチストーン(Touchstone)」という名の小さな、丸い充電器も展示されていましたが、これは、結構おしゃれで目を引きましたね。
誘導性充電(inductive charging)という技術が使われていて、裏側に特殊なバックプレートを貼ったPreをポコッと上に置くだけで、充電できるようになっているのです。(ゲーム機Wii用の新しいリモコン充電器「Energizer Induction Charge Station」と同じ技術だそうです。)

でも、このタッチストーンを開けて価格分析したところ、部品代はたったの5ドル(約5百円)だったそうなので、定価70ドルのうち65ドルは「特権階級気分を味わうためか?」との悪口も聞こえています。
一方、Pre本体を分解してみたら、部品代に170ドルはかかっているそうなので、2年サービス契約で200ドルという本体価格は、そんなに悪くはないよということでした(Gizmodoに引用されていたiFixit社の価格分析を参照)。
 


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以前はわたし自身もパームユーザーだったことがあるので、パームの製品がどんなに大きくて、重くて、持ちにくいかはよく存じております。Palm Treo 700w(Windows Mobile 5.0搭載)を使っておりましたが、何回か地面に落っことしてしまいました。

けれども、新製品Preは、軽くて、コンパクトで、小さな手にもしっくりと馴染むサイズに出来上がっています。丸みを帯びた黒い筐体もかわいらしいですし、画面もきれいです。
そんな風に女性にも使いやすそうなスマートフォンですので、高校の卒業祝いにと、お父さんと実物を見に来た女の子がいましたね。

それから、自分はiPhoneを使っているんだけど、何回か壊したことがあるからPreを見に来たという男性もおりました。まあ、実際に壊したかどうかは疑わしいですが、それほどヘビーユーザーだと自慢したかったのでしょう。

発売当日は、こちらのショップでは「開店前に全部売り切れた」そうですが、各スプリントショップとも、開店前には行列ができて、割り振られた台数は全部なくなったそうです。
業界アナリストの分析によると、Preの販売台数は、発売の週末2日間で5万台、一週間で10万台、今四半期(8月期)には50万台を超えるのではないかということです。

個人的には、来年初頭にスプリントの独占販売契約が切れて、Verizon Wirelessが販売を開始するまでは、爆発的には売れないのではと踏んでいます。やはりカバレッジ(受信範囲)を考えると、Preが欲しいからといって、VerizonやAT&Tの加入者がスプリントに乗り換えたりはしないでしょうから。
それから、スプリント以外の流通ルートとしては、日用品量販チェーンの最大手Wal-Mart も販売するそうですが、ここで買い物をする消費者層は、Preとは無縁のような気もいたします。


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とは言うものの、6月28日のPreの広告を見て「うまい!」とうなってしまいました。この日は何かと申しますと、2年前に売り出されたオリジナルの「iPhone」の契約が切れる前日なのです。
Preは、iPhoneと違って複数のアプリケーションが走るし、スプリントはアメリカで唯一4Gネットワークを提供するキャリアだよと、iPhoneユーザーに熱いラブコールを送っているのです。

<6月8日と19日: アップルさまのお成り〜!>
「えい、頭が高い、お控えあれ!」と登場したのが、アップルさまの次世代アイフォーン「iPhone 3G S」。
6月8日、サンフランシスコで開かれたディベロッパー・コンファランスで華々しくお披露目されました。(「iPhone 3G S」の「S」はスピードという意味だそうですが、シークレット、つまりアップルさまお得意の秘密主義のSか?との説もあり。)
 


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この日は、ノートブック型コンピュータMacBookや次世代Mac OS(Snow Leopard)に関する発表もなされたわけですが、何と言っても、みんなの目玉はiPhoneの新製品に一気に集中。
しかし、大方の改善事項は周知の内容でしたので、「え、もうちょっと何かないの?」というのが、多くのアップルファンの忌憚のない見解だったようです。だって、(今は病気療養中の)スティーヴ・ジョブス氏は、「あ、それからもうひとつ(one more thing)」と、まるで手品師のように観客を驚かせてくれていたではありませんか。
(写真は、「iPhone 3G S」の発売に伴い、99ドル(約1万円)に値下げされた「iPhone 3G」8GBモデルの新聞広告)

まあ、細かい改善点や製品仕様はさて置いて、わたしが一番感心するのは、iPhoneという名の威力なのです。たとえば、今回の新製品では、動画を撮ってメールで送れるようにもなったわけですが、そんなものは、他社のスマートフォンでは以前から可能だったことでしょう。それが、アップルさまがやってみると、「へへぇ、恐れ入りました」と皆がひれ伏すのです。
それに、名前の威力とは恐ろしいもので、今や、iPhoneのアプリケーションは5万本、ダウンロードは10億件(4月末時点)に拡大。それこそ2、3人でやっているような小さな会社が一生懸命にアプリケーション開発を行っているわけですが、iPhoneのプラットフォームに社運を懸けている会社も多く、今後さらにそういった会社が雪だるま式に増えていくであろうことが、またまた空恐ろしいものなのです。
だって店頭で売るのと違って、「App Store」では流通コストもかからないし、中身がおもしろければ無名の開発者でも構わないわけですから、誰もが参入し易い。

もちろん、アップルさまの方だって商売がお上手でして、iTunesなど継続的に収入を生む自社サービスに力を入れているだけではなく、「In-App Subscriptions」と銘打って、アプリケーションパートナーに追加のプログラム販売を認めてあげたり、雑誌購読などの継続サービスを提供させてあげたりと、パートナーにとっても継続的にお金が落ちやすくなる仕組みを展開しているわけです。すると、またまたパートナーが増えていく。

そうやって、商売の上手なアップルさまは、iPhoneという「エコシステム(生態系)」をずんずんと押し広げようとしているのですね。

だとすると、上で登場したパームさんのPre危うし!?

もちろん、Preの優れている点もあります。たとえば、Preは「Palm webOS」というLinuxベースの新しいOSを搭載していますが、この新OSのなせる技に「Synergy(相乗効果の意)」という新手の機能があります。
これは、簡単に言うと、ウェブ上のいろんな場所からデータを引っ張ってきてくれる便利な機能です。たとえば、手元のPreには、ある友達の電話番号しか登録されていないとします。けれども、Preの画面を見てみると、自分の会社のExchangeとか、個人用のGoogleメールとか、ソーシャルネットワークの友達のページとか、他の場所にある友達に関するデータが統合して表示されるのです。これでもっと連絡がし易くなります。
同じように、自分のスケジュールに関しても、違った場所に保存される仕事のスケジュールと個人のスケジュール両方を引っ張ってきて、同一画面で表示してくれます。午後5時のミーティングと午後7時の野球観戦は違った色で表示されるので、ビジネスかプライベートかと混同することはありません。

でも、このしゃれた機能が「是が非でもPreを購入しなければ!」と消費者を奮い立たせるかと問われれば、ちょっと疑問が残ります。

それに、Preは2年契約の割引が付いて200ドルという値段ですが、アップルさまは既存の「iPhone 3G(8GBモデル)」を99ドルに値下げしているので、「あら、こちらの方が魅力ねえ」と目を引かれる消費者も多いことでしょう。

しかも、値段の観点から行くと、今年後半には、GoogleさんのAndroid OS改良版を搭載した安価なスマートフォンが、わんさと(18機種ほど)出てくる予定です。

ということは、やっぱりスプリントはPreを安売りするしかない!?
(なぜなら、Preは、スプリントとパーム両社の社運を懸けた切り札ですから・・・)

アメリカでは、スマートフォンを購入した場合、キャリアに支払うサービス料はまだまだお高いです。AT&T Mobilityが独占提供しているiPhoneも、現時点ではスプリントが独占提供しているPreも、月々最低80ドルほどかかります(450分の通話料40ドル、定額データ通信料30ドル、それに国、州、地方自治体の各種税金10ドルほど)。
というわけで、年間最低でも960ドルはかかりますから、消費者は元を取るために、アプリケーションがたくさんあって、楽しそうなスマートフォンを選びそうではありませんか?

サンフランシスコでのお披露目から2週間、6月19日にはアメリカを含む世界8カ国で「iPhone 3G S」が売り出されたわけですが、最初の週末3日間で100万台が売れたとは、またまたアップルさまにひれ伏すばかりなのです。
さらに、新OS 「iPhone 3.0」をダウンロードしたiPhoneユーザーは、最初の5日間で600万人。アップルさまに対するみんなの視線がいかに熱いかを如実に物語っているようです。
 


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今は、猫も杓子も「スマートフォン」という言葉を語るようになった時代。言葉は知らなくても、ケータイでメール、ソーシャルネットワーク、トゥイッター(Twitter)をやるのは当たり前になった時代。
そして、iPhoneがなければ、家族みんなで「ブラックベリー(BlackBerry)」でトゥイッターをやりましょう!という時代。

アメリカもようやくここまで到達したわけではありますが、この国のケータイ文化をガラリと変えてしまったのは、やっぱりアップルさまのiPhoneと言わざるを得ないでしょうね。

夏来 潤(なつき じゅん)



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