Life in California
ライフ in カリフォルニア/日常生活
Life in California ライフ in カリフォルニア
2014年05月14日

いらない家具はどうするの?

アメリカって、意外と不便なところがあるんですよね。

たとえば、使わなくなった家具を引き取ってくれるところが、なかなか見つからないんです。

日本だとリサイクルショップがあって、いいものだと買い取ってくれたり、あまりいいものじゃなくてもタダで持って行ってくれたりしますが、アメリカの場合は、ちょっと事情が違うのです。

先日、サンノゼの我が家に新しくソファーを買ったのですが、はて、今まで使っていたソファーはどうしましょう? と迷うことになりました。

テレビなどの電化製品は、電器店が有料で引き取ってくれますが、家具の場合だと、家具屋は引き取ってくれません。

そんなわけで、日本みたいに気軽に引き取ってくれるリサイクルショップがないとすると、ここで、いくつかの選択肢を思いつくのです。

1)自宅でガレージセールを開いて、誰かに買ってもらう
2)インターネットで広告を出して、誰かに買ってもらう
3)市の清掃課か民間のゴミ回収業者に粗大ゴミとして持って行ってもらう
4)慈善団体に寄付する

まず、ひとつ目の、自宅のガレージで売る「ガレージセール」は、すぐに却下です。

なぜなら、我が家のコミュニティーは規則が厳しくて、ガレージセールは禁止事項のひとつだから。

そして、ふたつ目の「ネットで売る」も却下されました。

連絡先をネットに掲載したり、見知らぬ人が我が家を訪問したり、というのがイヤだったからです。

我が家の辺りはセキュリティーが厳しいので、かなり安全ではあるのですが、それでも家の中を物色されて、あとで「泥棒」にでも入られたらイヤですから。

いえ、昨年、そんな騒ぎが立て続けに近所で起きたんですよ。業者を装ってガードマンのいる門をかいくぐり、留守宅と見える家に「空き巣に入る」という事件が・・・。

真っ昼間の出来事ではありましたが、ドアのところに配達のパッケージが起きっぱなしになっていたから、留守だとわかったらしいんです(相手もプロですよね!)。

もちろん、ネット広告を見て買ってくれる人が悪い人だとは限りませんが、とくに匿名性の高いネットの取引は、気をつけた方がいいかなと個人的には思っているのです。

というわけで、「ネットで売る」も却下となりましたが、3つ目の「粗大ゴミ」はどうでしょう?

粗大ゴミにするには、あまりにも立派なソファーなので、これも却下。しかも、業者にしても市の清掃課にしても、持って行ってもらうには、お金がかかるでしょ?

となると、やっぱり慈善団体に寄付しよう! ということに落ち着いたのでした。

誰かに使っていただければ、それほど嬉しいことはありませんし、資源を無駄にしないためにも、モノを「リサイクル」するのは大事なことだと思うのです。


そこで、毎年お金を寄付している慈善団体をいくつか思いつきました。

こういった慈善団体は、寄付された物品を消費者に売る「ショップ」を持つケースが多いので、お金だけではなく、物品の寄付も大歓迎なのです。

服にしても、電化製品にしても、家具にしても、寄付されたモノをときには修理したりして、安く売り払い、慈善事業に役立てるのです。

消費者にとっても、こういったショップでは安くモノが買えるので、ありがたい存在ではあるのです。

それで、まずは Habitat for Humanity(ハビタット・フォー・ヒューマニティー)という団体に連絡してみました。

訳して「人類の住処(すみか)」という団体ですが、こちらは、コミュニティーの中でなかなか家が買えない方々のために、一戸建てや集合住宅を建設しています。

全米を網羅する団体ですが、とくにシリコンバレーのように家の値段もアパートの家賃も高い地域では、住む場所は「希少価値」のあるものですので、土地や建材を寄付してもらったり、ボランティアに建築を担当してもらったりして、コストを抑えながら住宅建設に従事しています。

彼らは ReStore(リーストア)というショップも経営していて、家具や電化製品の寄付も受け付けています(お店の名は、「ストア」に「もう一度」の Re をくっつけたものと、「再生する」という動詞 restore をかけているようですね)。

それで、地域店舗の物流担当マネージャにコンタクトして、メールでソファーの写真を送ってみました。

が、残念ながら、「うちで扱うには大き過ぎる」という返事でした。


そこで、彼女にも勧められた The Salvation Army(救世軍)に電話してみました。

すると、「2週間後になるけど、あなたの辺りにトラックを行かせる予定になっているわ」ということで、おとなしく2週間待つことにしました。

それでも、ソファーとなると基準が厳しいらしく、「シミも、破れもないわよね?(No stain, no tear?)」と念を押されました。

さらにいわく「最終的には、トラックの運転手が持って行くかどうか判断するから、そのつもりでいてね」(え、ということは、持って行ってくれない可能性があるの?)

当日、助手をひとり連れてやって来た運転手の方は、「シミはないよね?」と再確認しながら、ヨイショ、ヨイショと運び出してくれました。

最初はクッション部分をはずして外に出し、次は木枠を壁やドアにぶつけないように用心深く運び出します。

「傷つかないように、きちんと巻いてあげるから」と、トラックに載せる前に、ていねいにシュリンクラップ(業務用のラップ)も巻いてくれています。

ラップを巻かれたソファーは、おとなしくトラックのリフトで上げられ、荷台の中へと運ばれて行きます。

こうやって見ると、なんとなく寂しげで、お別れするのが悲しくなりますが、ちゃんと使ってくれる人のところに行くのが、ソファーにとっても一番幸せなはずですね。

ソファーに加えて小さな物品も寄付したので、ついでに、書斎にある皮のソファーを持って行ってもらえるか聞いてみました。が、こちらにはシミがあったので「ノー」と断られました。やっぱり、家具に関しては、基準はかなり厳しいのです!

それで、興味にかられてトラックの中を見せてもらったのですが、広い空間には、バーベキューグリルや庭のクッションと、奥の方にちょっとだけモノが載せられていました。

「今日は、だいぶ少ないよ」と助手の方がおっしゃっていましたが、まだ午前中なので、これからどんどん増えていくのでしょう。

なんでも、救世軍の物品ピックアップは、朝の7時から夜の9時までやっているそうですから。

物品は外に置いておいてもいいそうですが、家でトラックを待つ場合は、当日の朝まで3時間の訪問時間帯がわからないのが、ちょっと不便なところでしょうか(いつもは早起きしないわたしだって、ちゃんと早起きして自動応答サービスで時間帯をチェックしました!)。

普段は、自分で運べるモノだったら近くの救世軍のショップ兼倉庫に持って行くようにしていますが、ソファーとなると、無料で持って行ってくれるだけありがたいと思わないといけませんね。
 なにせ業者を雇うと、100ドル(約1万円)くらいはかかるそうですから。

そして、近年は、コミュニティーの住民組合(homeowners association)も「粗大ゴミ・リサイクルの日(Waste/Recycle Day)」をもうけていて、一年に一回、救世軍のトラックをまとめて何台も招くようになりました。

粗大ゴミも寄付したいモノも一括して持って行ってくれるので、自分の車で運べるだけドッサリ処分できるのです。土曜日の丸一日やっているので、何回も運べるところも嬉しいでしょうか。

最初のうちは、こちらの写真(7年前)のように小規模だったのですが、毎年だんだんと盛況になっていて、昨年は、救世軍のトラックが列をなして物品を受け付けていました。

まあ、ときには、こんなに古いものでもリサイクルするのかなぁ? と半信半疑で持って行くこともありますが、

捨てる神あれば、拾う神あり(One man’s garbage is another man’s treasure)。

ある人には「ゴミ」に見えても、他の人にとっては「宝物」となることがあるんですよね。


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